2018年7月7日土曜日

7/5


 台風7号の影響で京都各地は大雨、土砂崩れ警報が朝から続く。松ヶ崎、修学院も避難勧告がでているため、今日の参加者は少ないだろうと思っていた。実際交流センターが開館するのかも疑わしかった。9時リーダーからいつもどおりと連絡が入る。大雨の中、バスと徒歩で行く。学習者は台湾、NZ、ベトナム、フィリピンからの6名。ボランティアが7名。一対一で対応する。もうすぐ七夕であるため、トピックは七夕。みんなでこよりを作り短冊に願い事を書き、笹の枝に飾る。ついでに歌を振り付けを付けて唄うという楽しいイベントとなった。
 私はOさん一人を担当。もうこれで4〜5回は組んでいるだろうか。やはり続けて一緒に話せるのが楽しい。みんながもらった北斎の葉書について少し説明。江戸時代の木版画、家という接尾語の使い方などなど。今週は何をしたの?から始まり、6月30日に色々観光したことについて話してもらった。先生からもらった一日乗車券を使って、二年坂-スタバ-晴明神社-MK社員食堂-大徳寺-四条水無月の店までを詳しく話してもらう。なぜ一日乗車券を6月30日までに使わなくてはいけなかったのか、朝の二年坂はどうだったか、スタバで何をしたのか、バスルートの説明、社員食堂とは?そこまでの詳しい道順、水無月の店ではどうだったか、だいぶ話せるようになった。同じことを三回ぐらい繰り返して話してみる。毎日毎日をフルに動き回っているとても行動的な人だと思った。それにしてもMKの社員食堂の情報まで知っている外国人は何人いるのだろうか。

6/28


 今日は私がトピック担当。日本語の文字・かたかなについて学習する。かたかなが何に使われているか、どこから来ているか、どのように使われているかを考える。10分ではなかなかコミュニケーションをみんなで取りながら考える作業はむずかしい。
 学習者は韓国、台湾、イギリス、フィリピン、NZ、中国、AU、米国からの15名。私は先週と同じく台湾からのOさんとRさん、ベトナムのFさんと話を始める。3人が今週したことについて話してもらう。Fさんは相変わらず「し」の発音が難しい様子。昨日伊根に同僚と魚釣りに行ったこと、明日友だちが来て釣った魚を天麩羅にすることなど話す。午前中5時から1時まで仕事をし、その後同僚の車に乗せてもらって伊根へ。鯖と小アジがたくさんとれたそうだ。片道2時間かかり、夜8時ごろ帰宅。また翌日早朝の仕事に備えなくてはいけない。研修生とはいえタフな生活だ。でも、彼女の明るい性格があまり大変さを感じさせない。ベトナムに子どもを残しての研修らしい。RさんとOさんは出町柳で待ち合わせて流し素麺を食べに貴船に。写真をみせてもらう。待ち合わせまでに各自したことを説明。「鴨川に沿って歩く、〜で〜を買って〜で食べながら待つ」など練習する。二人とも京都の生活を満喫しているようだ。

6/21


トピックは期間の表現。1日、一週間、一ヶ月、1年。間違えやすい項目なので役に立つと思う。コンテクストに入れて使ってみればもっと良いかなと思った。始まるころまでに学習者は19人。先週に引き続き、OさんとFさん、新しくKさんが加わった。Kさんに自己紹介をしてもらう。まだ京都には着いたばかり。地震が起きた時はまだ飛行機の中、到着してWi-Fiがって初めて地震が起きたことを知る。日本語は30年あまり使っていないので錆れてしまっているとか。関空から京都までは交通機関がストップしていたため、自力で難波から京都にでる。着いたのは夜中だったそうだ。月曜日に地震があったことから「〜ている時に地震が起こりました」「地震が起こったときに〜ていました」とその時の様子をそれぞれ説明してもらう。Fさんは仕事が既に始まっていたそうで、天井の機械から下がっている鶏が大きく揺れてびっくりしたそうだ。ベトナムには地震がないという。Oさんは醍醐寺に行く途中。随分早くから出かけていたものだ。台湾でも地震はしょっちゅう起こるのであまり驚かなかったとか。状況を説明するのは難しい。しかし、だいぶ説明できるようになっている。やはり日本にいて毎日日本語に接していることの強みだろう。Fさんの日本語も随分進歩していると思う。また、今日のトピックから発展させて「日本語を勉強し始めて〜ぐらい経っている」を質問、説明、会話へと発展させてみる。ベトナムの人が台湾にも沢山いること、特に女性が子どもの世話やお手伝いさんとして働いていることを知る。Oさんによると台湾の女性はよくなりすぎて家事をしたくないのだそうだ。Fさんは家族に仕送りをするため日本で実習生として働いている。アジアの国の経済格差がここにもある。今日は「わかる」と「知る」の違い、「繋ぐ」と「がる」の違いなどに触れる。

6/14

今日のトピックは日本の四季。各国の季節の食べ物などを話していた。学習者はアメリカ、中国、韓国、フィリピン、カナダ、台湾、タイ、ベトナム、ラオスから全部で16名。私は先週に続きRさん、Oさんと新しく加わったベトナム人のFさんの3人を担当。新人のフェンさんにもう少し詳しい自己紹介をしてもらい、RさんとOさんに質問をしてもらう形を取った。Fさんは実習生として京都の鶏工場で働いている。休みは週二日だけれど、その間はほとんど日本語を勉強しに来ている。工場では肉を部位に切り分けているとか。部位の名称、胸肉、ささみ、手羽先、手羽元、首、足(もみじ)などに切り分ける作業。既にもう2年この仕事をしているそうだ。「促音実習」、「し」の発音を何度も注意、「おぼえ・ていません」、「〜を〜に分ける」「〜のは大変です・楽しいです」の使い方を練習する。Rさん、Oさんも暖かくサポートして会話を弾ませていた。最後の15分はFさんが2人に質問。交流の場としての日本語教室は日本語の基礎がこの3人ぐらい出来ている人たちにはぴったりだと思った。

6/7

トピックは折り紙の箱のつくり方。やはり参加型のアクティビティは面白いと思う。今日は中国、アメリカ、フィリピン、台湾、韓国、ラオス、ベトナム、イギリスからの15人。私とYさんで台湾のRさんとOさんを受け持つ。二人の興味が違うことから途中から私はOさんとだけ話すようになった。90分の会話を持続するのは結構難しい。Oさんは日本中を旅行していることからそれについて話してもらう。どうしても助詞が「は」に置き換えられてしまう。助詞が必要という認識があっても直感的にどの助詞が適切かはよく考えてからでないと出てこない様子。

5/31

トピックは色について。これは何色ですか?〜い、〜色と統一していないことを学ぶ。学習者は13人。中国、アメリカ、台湾、フランス、韓国、タイ、ベトナムから。再びKさんとN3の文法練習。問題集に沿って答えていってみるが、果たしてこの方法が適切なのかは疑問。やはり躓くところは使役と受け身、仮定文。文を分析しながら答えていると言うより直感で答えているようなので、日本に長年住んで生活している者の強みだろうと感じる。尤も直感で答えられるというのはよりネーティブのようなところがあるということだろう。

5/24


今日のトピックは自転車のルール。学習者は全部で11人で、中国、タイ、インドネシア、フランス、イギリス、台湾から。Kさんと私でRさんとOさんを担当。あまりにも年齢差、興味の対象が違いすぎるため途中でKさんにRさんを担当してもらう。Rさんはワーホリで何回も日本に来ているフランス人。ゲームやアニメが大好き。フランスでは店員をしているけれど、日本語が上手くなったら通訳翻訳をやりたいのだそうだ。Oさんは台湾の小学校で看護師として保健室勤務をし、50歳で定年退職。その後はボランティアで保健室の手伝いをしたり、旅行、塾で日本語の勉強をしたりしているそうだ。台湾の塾で文法中心の授業を受けているが会話が殆どないため、日本へ来て話す練習をしている。ここはそういう人にはとても有意義な場所だと思う。何度も日本を旅行していて北から南までありとあらゆるところを訪れている。今回は三ヶ月京都のシェアハウスで生活をしながら日本語勉強と観光をしている。殆どがネット上の情報で事足りているようだ。台湾の公務員の定年は今は55歳に引き上げられたそうだが、一般の会社員は60歳から65歳だという。

5/17


毎回集まる学習者。学習目的もレベルも年齢、出身国も様々だ。今日は11名で、ラオス、中国、モンゴル、インドネシア、タイ、オーストラリアから。トピック担当はSさんで京都の地図について説明。ボランティア6名で対応する。私が担当したのはN3の文法を練習したいという中国人のKさんと同じレベルのRさん。Kさんは日本人と結婚、男の子2人のお母さん。Rさんは実習生として3年勤め、今は野菜工場でアルバイトをしている。昨年度中国人女性と結婚。二人で練習問題集を使って問題のあるところを練習。時間を要したのは使役、受け身、使役受け身の使い方だった。このような学習の場で文法中心に教えるというのはもったいないと思った。次回がもしあるとしたら「〜たら、ば、なら」の使い方を勉強する予定。次回は会話から発展させて文の構造練習するという方法に変えられないか相談してみようと思う。

5/10

昨日の朝は4人しか学習者が集まらなかったそうだ。今日も少ないかもという予想どおり今日は5人。ボランティアは8人。一人につき二人のボランティアということになる。中国からの高校生Iさん、台湾の旅行者Cさん、PさんとインドネシアのTさん、中国人のKさん。私は台湾から旅行できているCさんという若い女性とチームを組んだ。中級のテーブルに座っていたけれど、話してみると上級会話運用能力はある。台湾の塾で週一回日本語を勉強しているらしい。日本「に」旅行していると助詞の使い方は難しい。早速「説明」を試みる。「この世界の片隅に」に感動したという話から、どうして感動したのかを説明してもらう。この説明はほぼ達成。小さい間違いやつっかえ部分を指摘し、資源と食材の使い方の違い、「言っている」と「言う」の違いに気づかせる。状態、伝達での使い方に発展練習する。「QW〜か考えている」、「〜ば〜ほど」も練習。日本がなぜそんなに好きなのかという質問には「言葉」がとても面白いのだそうだ。万葉集の歌の綺麗な響きや意味も興味があると。白石一文の本、アニメ「言の葉の庭」が大好きだそうだ。日本語がもっと上達したら日本の本を翻訳したいそうだ。現在は塾の英語の先生。コロンビア大学の卒業生でもある。語学学習に対する意識がしっかりとしていると感じた。

4/26


今日は学習者、ボランティア各8人でほぼ11。Kさんと私、二人でやる気満々の台湾からの旅行者二人CさんとLさん担当。二人ともアメリカの大学で学位を取ったリタイアー組。日本が大好きで1年に1回レンタカーで日本の各地を夫婦で訪ねているらしい。中国語の対応可能な日本語の語彙力があるので会話能力はある。しかし、きちんと構造を把握していないため伝達出来ないことも多い。助詞がよく抜ける、語順が整理されていない、語型が作れない等のため、会話を止めながらその都度説明、理解、練習へと発展してみた。私たちにぴったりの先生だと誉められた。(笑)Cさんはニューヨーク大学の統計学の教授で心理学の本を執筆中。ロサンゼルスと台北に半分ずつ住んでいるらしい。Lさんは森林学の専門家。どちらも定年退職後も活発に活動している。

4/19


今日も少ないと思っていたら、始まる直前に人が集まり16名。シンガポール、台湾、ラオス、ロシア、イギリス、中国、インドネシア、韓国、アメリカからの学習者。トピック担当の人が日本の部屋の名称を紹介していた。Pさんがまた現れた。彼の英語の授業が始まり来られなくなったとばかり思っていたらそうではなかったらしい。Cさんは台湾に帰ってしまった。彼に加えて新しくベトナム人のMさん、イギリス人のSさん、旅行中で台湾人のKさんの計4人。Kさんは台湾に帰るので一回切りの参加。Mさんはシンガポールで出会った日本人と結婚。なり染めを話してもらった。Sさんは東京からながれてきた英語教師。3人とも中級下あたりの会話力だろうか。
自己紹介に質問をしあうという形で、表現に躓く点、間違いやすい表現を拾って練習する。メイさんの「ました」のシの発音がスに聞こえる。「住んでいます」と「住みます」の違い、いつ「〜ています」を使うか、「に」と「で」の使い分け、「と」と「とか」の使い分け、「で」話す、助詞はいつも課題のようだ。お互いのバックグランドがわかったので、来週来ればここから会話を更に発展できそうだ。
ここは交流の場であって日本語学校ではない。この言葉が端的にこのボランティア日本語教室を表していると思う。塾でもない、家庭教師でもない、個人レッスンでもない〜交流を第一目的とする。面白いコンセプトだと思う。

2018年7月6日金曜日

4月14日


2週間お休み。春休みも入って約一ヶ月ぶりのレッスン。今日は新年度のためか、参加者は7人。ボランティアの方が多くなりました。毎回人数の落差に驚かされます。新リーダーが年と年度の違いを説明。会計年度も合わせたらわかりやすかったかもしれないと思いマッました。Pさんは自分の授業が始まり今日からは欠席だったのでCさん一人の個人レッスンになりました。今回は休みの間に楽しんだことを話してもらいました。桜シーズンだったため、醍醐寺、鴨川、植物園、琵琶湖、大阪造幣局など精力的に回ったそうです。ご主人も台湾から来ていたのだとか。家を出てから目的地までどうやっていったか、どのぐらいかかったかを説明してもらいました。V-stem./Nに行く、来るを少し練習。〜とか〜とかV、〜たり〜たりするも練習。話す材料がたくさんあったのでそれを引き出すよい機会でした。漢字圏の学習者は漢字がわかれば語彙が頭の中でイメージされているようです。発音できなくても筆談できるから面白い。彼女の滞在目的や機関を話してもらう前にもう台湾に帰ってしまうと知らされました。「先生、お世話になりました。」と帰って行きました。たった3回のレッスンだったけれど、台湾でも日本語の練習を続けてくれると嬉しい。

3月15日

今日は参加者が18人ぐらいで、先週ほど満員状態ではありませんでした。先週来ていたCさんとPさんがまた来てくれました。2人に加えてまた新人2人の計4人で始めましたが、もう一人のボランテイアが遅れて現れたので新人2人を受け持ってもらいました。先週の復習から始め、volitional form(意志形)への変換の仕方を平仮名表を使ってきちんと練習。その後で可能形も。動詞の種類は2人とも習っている様子。Cさんは一段、五段動詞、Pさんはグループ1、2動詞。名称が統一されていないので多様な学習者を相手に教えるときはややこしいと思います。「〜ようとしたけれど、〜できませんでした」それに対して「〜してください。段々〜ようになりますよ。」Pさんにとって漢字を覚えるのは難しい、チョーさんにとって日本語でペラペラ話すのは難しい〜などと身近な場面を使って会話してもらいました。2人ともやる気満々、話慣れていないからか時々詰まってしまいます。次回は「どうしたら?ばいいでしょう?」「〜たら・〜ば上手になると思う」を練習予定。学習者が教科書に合わせて学習するのではなく、学習者にあわせて説明を提供するというのも面白いと思いました。

3月8日


今日は、台湾、中国、ベトナム、韓国、フランス、アメリカ、イギリスなど出身国、年齢、日本語能力レベルも目的もまちまちな学習者が22人ほど集まりました。ボランティアは7−8名ほど。学習者は各自レベルを自己申告し、2−3人ほどのグループに分かれて学習。私が担当したのは会話を練習したいという中初級レベルの人たち。簡単な自己紹介から雛祭りについて話し合い、それぞれの国のお祭りや年中行事について聞きました。何月何日、どんなことをするかなど。Pさんがイギリスのガイ・フォクス・デーの説明を始めたときに「王様を爆弾で殺そうとしましたが、殺せませんでした」と言いたいところで突き当たりました。そこで、「Vそう」と「出来ない」を使って色々な場面を考えさせ、説明と練習を試みました。納豆、大文字、パーティ、待ち合わせ、日本語などなど。次回この人たちがまた来れば、動詞のフォーム変換をきちんと練習できればと思いました。Pさんが別れ際に「今日は便利で、楽しかったです」と一言。そんな一瞬を嬉しく思いました。